理事長挨拶

理事長就任にあたって

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理事長?林 由起子

 この度、2025(手机上买足彩的app7)年7月に新しい寄附行為のもとで発足した新理事会において選定され、矢﨑義雄前理事長の後任として本学の理事長に就任することとなりましたので、ご挨拶をさせていただきます。

 2018年に明らかとなりました入学試験に関わる不祥事は、これまで本学が最も大切にしてきた社会からの信頼を失うと同時に、私立大学等経常費補助金の2年間にわたる全額不交付(以後3年間の段階的部分交付)及び機関別認証や分野別評価の取り消しなどの厳しい処分を受け、本学の存続自体が危ぶまれる危機的事態に直面しました。

 その非常事態に学長として選出され、6年間にわたり、矢﨑前理事長と共に、社会からの信頼回復を最優先課題として努めてまいりました。その間、教職員が一丸となり再発防止策を策定し、大学運営の透明性の確保とガバナンスの強化、公平な入学試験の実施をはじめとした教学面の充実など、様々な改革を行ってまいりました。その結果、2021年 大学基準協会による機関別認証の再認証、2023年 医学教育?看護学教育分野別評価の認証、2023年からの経常費補助金の完全復活を果たすことができました。さらに2024年に受審した機関別認証評価では、教育課程において「卓越した水準」との評価をいただくことができました。

 一方、将来構想統括会議を中心に全学的視点から検討を進めている4キャンパス(西新宿キャンパス、新宿キャンパス、茨城医療センター及び八王子医療センター)の整備計画は、昨今の建築費の高騰や建設業界の働き方改革等の煽りを受け、計画通りに進んでいるとはいえません。それぞれの施設の課題と財政面を多角的に検証しながら、最善を尽くしていきたいと思います。

 2025年度は2016年から10年間かけて進めてきた中長期計画が終了し、次年度から新たな中期計画「東京医科大学 GOALs for 2030」がスタートします。現在、これまでの中長期計画を総括し、次なるステップに向けた具体策が検討されています。「患者とともに歩む医療人を育てる」という、これまでのミッションを継続し、さらに社会への貢献という視点を加えた新しいミッションのもと、全職員が目標を明確に設定し、参画することで、本学の持続可能な発展を目指します。

 難局に直面して強化されてきた本学のコンプライアンスとガバナンスが真に血肉となり、社会からの信頼を二度と損なうことのないよう次世代に引き継いでいける盤石な体制を構築するとともに、更なる発展を目指していく所存ですので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

学校法人 東京医科大学

理事長?林 由起子

林 由起子(はやし ゆきこ)


【略歴】

1986年3月 東京医科大学卒業

1995年2月 医学博士 順天堂大学 

1999年11月 国立精神?神経センター神経研究所 疾病研究第一部 第一室長

2013年8月 東京医科大学 神経生理学講座 主任教授

2014年10月 東京医科大学 病態生理学分野 主任教授(組織変更?現在に至る)

2018年10月 東京医科大学 学長(2024年8月迄)

2025年7月 学校法人東京医科大学 理事長(現在に至る)

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